大門 グリーンプラザ(2004年4月13日)


これは函館の街の風景です。JR函館駅前の地域は通称「大門」と呼ばれていて、その中でも写真の地点は「グリーンプラザ」と呼ばれています。
「大門」の由来は、昔この近くに遊郭の門があり大門と呼ばれたことからきているそうです。
「グリーンプラザ」というのは、由来は分かりませんが、火災の被害拡大の防止のために設けられるグリーンベルトからきているのかもしれません。函館は風が強いためか、昔からたびたび大火の被害を受けてきており、このため、市内の各所にグリーンベルトが設けられています。
グリーンプラザは、単純に説明すると、広い道路で、道路の真ん中が広場になっています。
昔は大門広小路と呼ばれ、広場はありませんでした。目抜きの繁華街で、港まつりのパレードもここで行われていたそうです。1973年に道路の真ん中に広場が造成されたそうです。
さて、このグリーンプラザですが、造成後30年も経ち老朽化してきたため、整備が行われました。2004年4月に入って、全長330メートルの工事すべてが終了し、新たな市民の憩いの場として生まれ変わりました。個人的には、すっきりと整備された反面、緑が少なくなったのは残念です。
単に広場が整備されたというだけでなく、ここは函館の中心市街地活性化の取組みの中心的地域でもあります。以前は道路の両側にデパートや映画館もあり活気がありましたが、近年さまざまな事情で衰退し、活力を失っていました。
それが最近になって、全国チェーンのビジネスホテルや、化粧品専門店などが営業開始しました。既に終了しましたが、第三セクターによる起業家支援のためのチャレンジショップ「大門屋」も街の活性化に貢献しようとしていました。撮影時点で、旧さいかデパート跡地には遊技場が建設中。さらにすぐ近くに老人ホームも建設中でした(いずれも既に営業を開始しています)。これらは街の復活の兆しなのかもしれません。
函館の中心市街地の活性化は、個人的にはまだまだ道半ばだと思います。将来像については全く想像が付きませんが、観光やビジネス等で函館を訪れた人がまず函館駅を降り、大門の街を歩いた時、生まれ変わった街を見て驚くような状態になってほしいと願っています。